家の形状と間取りについて、
ちょっと考えてみる

“Simple is Best.(単純素朴であることが最良である)

この言葉は誰もがご存知のとおり、さまざまなモノをあれこれと派手に飾り立てるより、必要なものを絞っていく考えのほうが真の意味で本当に大切なモノ・必要なモノが残るという意味です。
これは家の形状も同じです。複雑な形より、バランスよくシンプルな形状のほうが、良質な住宅に近づきます。
細部までこだわって真の意味で豊かな家を考えてみましょう。

様々な観点から見て、
よい住宅を建てたいなら
「建物は小さくしたほうが良い」

家の外壁面積が大きいと、「光熱費」と「施工費」そして「維持費」が割高になってしまいます。
外壁は、太陽からの紫外線や雨風、冬の極寒や夏の炎天下などに常にさらされています。
外壁の面積が大きいほど、室内の温度や湿度は外気の影響を大きく受けてしまいます。
そのため、外壁面積が大きい家ほど、冬の寒さや夏の暑さの影響で光熱費が高くついてしまうのです。
光熱費だけでなく、初期投資や維持管理といった建築にかかるコストを考えても、小さい家が持つメリットは大きいといえます。

代表的な建物の形状
平屋建 2階建(総2階) L字形 コの字形
代表的な屋根の形状
寄棟 切妻 片流れ パラペット
メリット
全方向に軒が出ており、壁面積が少ないため、維持・メンテンナンスに優れている。
メリット
デザイン性に優れている。雨樋が少なくて済む。
メリット
モダンデザインの意匠性に優れている。太陽光を最大載せることができる。
メリット
シンプルモダンの意匠性に優れている。
デメリット
太陽光の設置枚数が制限される。雨樋が四方にあるため、落葉などが多い場合に雨樋の詰まる箇所が多くなる。
デメリット
妻壁部分が雨にさらされてしまう。
デメリット
壁量が多くなるため、壁面が汚れやすい。
デメリット
太陽光が設置枚数が制限される。軒がないため、壁面が汚れやすい。建築コストが上がる

広さを感じさせる工夫

家づくりを考えた時に最初に思い描くことは、「ウチはどんな大きさの家になるのだろう」といったことではないでしょうか。

まず最初に「絶対何坪は欲しい」とか、始めの段階で面積だけにとらわれないようにしたほうがよいでしょう。
なぜなら、空間に広がりを与える要素である外部空間や吹き抜けは、面積にカウントされないからです。

数字上の広さ = 面積と、人がそこに住むことで空間を認識して「広がりを感じること」とは違うものとして捉えてみてください。

空間をつなげる

開口部が小さい家と開口部が大きい家。一般的に、窓が小さい家は窮屈そうで、窓が大きい家は開放された感じを受けると思います。

人が空間を感じている時、自分が壁や天井などの対象物を見ると同時に、逆にその対象物が自分に影響を与えているのです。

たとえばリビングですが、縦空間とのつながりを持つことで空間の広がりを感じることができます。

空間と気積

部屋面積に天井高さを乗じた体積のことを、気積と言います。
一般的な住宅では、断熱性能が極めて低いので、外壁や窓から熱を失うことが大きく、上下空間に温度差が発生し、冬は暖まりにくく、夏は冷えにくい状態になります。

タナカホームの高断熱住宅は、魔法瓶のように熱損失と流入を抑えた住宅のため、気積の大きさに左右されずに快適な温熱環境を保つことができます。

吹き抜けがあるから寒いということではなく、むしろ吹抜けがあるから家の中が均一な温熱環境を保てます。
吹抜け上部に開口部を設置しそこに光を落とすことで高さ方向に広がりを感じながら、ゆったりとした生活をおくることが可能となります。
また同じ階でも南側と北側の部屋の温度差がほとんどないので、家の隅々まで全体を有効活用することができます。

部屋にするか、コーナーにするか

子ども部屋や書斎は、間仕切っても間仕切らなくてもよい部屋といえます。
半オープン状態の「子どもコーナー」「書斎コーナー」などにするということもできます。成長に応じて間仕切壁を入れるなどを考えてみてもいいと思います。
子どもが小さいうちは、使い勝手もよいですし、楽しいですよ。


次世代省エネルギー基準を超える

平成28年省エネルギー基準における地域区分

外皮性能は「平均熱貫流率UA」と「冷房期の平均日射熱取得率ηA」が地域別で下記の基準値を満足する事が必須です。
各地域は都道府県を基準(下表)に市町村別に細かく区分されています。

H11年
基準
H25年
基準
UA W/m²・K
外皮平均熱貫流率の基準値
ηA
冷房期の平均日射熱取得率
Ⅰ地域 1地域 0.46
2地域 0.46
Ⅱ地域 3地域 0.56
Ⅲ地域 4地域 0.75
Ⅳ地域 5地域 0.87 3.0
6地域 0.87 2.8
Ⅴ地域 7地域 0.87 2.7
Ⅵ地域 8地域 3.2

平成28年省エネルギー基準の具体的な内容と算出方法

平成28年省エネルギー基準における変更点
次世代省エネ基準(H11年)
地域区分
Ⅰ〜Ⅵ(6区分)
外皮の省エネルギー性能
Q値(熱損失係数)とは

室内外の温度差が1℃の時、家全体から1時間に床面積1m²あたりに逃げ出す熱量のことで、H11年省エネ基準での評価に使われています。

改正省エネ基準(H28年)
地域区分
1〜8(8区分)
外皮の省エネルギー性能
UA値(外皮平均熱貫流率)とは

H25年省エネ基準では、Q値の代わりに、UA値(外皮平均熱貫流率)になりました。
UA値とは、住宅の内部から外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値をいいます。外皮とは外気等に接する屋根、壁、床、天井及び開口部のことです。
基本的な考え方は同じで、どちらも数値が小さいほど断熱性能が良くなります。
なぜUA値かというと、Q値では小規模住宅や、同じ床面積でも複雑な形状の住宅では、床面積に対して外皮面積の割合が大きくなり不利になる場合があります。
よって住宅の規模・形状による影響を受けにくいUA値を採用したということになります。

Q値と同様に、H25年省エネ基準からμ値からηA値に代わりました。μ値とは夏期日射取得係数、ηAとは冷房期の平均日射熱取得率のことです。
μ値・ηA値どちらも、夏期において外皮(屋根・外壁・窓等)から実際に室内に侵入する日射熱量を数値化したもので、数値が小さいほど冷房効率がよいということになります。
何が異なるかというと、Q値とUA値のように床面積か、外皮面積かということです。

ηA値は、H25年省エネ基準で省エネ地域区分ごとに基準値が決められています。UA値(外皮平均熱貫流率)が基準をみたしても、実際に入ってくる日射熱量が多ければ、省エネ効率が悪くなります。
もしηA値が基準を満たさなければ、外皮性能をさらに上げなければなりません。

U値(熱貫流率)とは

熱貫流率とは、室温と外気温に1℃の温度差がある場合に面積1m²あたり、1秒間に伝わる熱量です。
壁などの建物の部位の熱の伝わりやすさを表した値です。値が小さい程、熱の伝わりが少なく、断熱性能が高いということになります。[W/(m²・K)]
H21年4月1日に施行された改正省エネ法において、熱貫流率を表す記号が「K」から「U」に変更されました。
これは、国際的に使用されている熱貫流率の記号「U」に変更したものであり、その意味や内容が変わったものではありません。

条件① 条件② 条件③ 条件④ H28基準
一般木造
(全国区平均)
一般木造
(都城)
従来の工法
(APW330仕様)
ミタス
(エルスターX仕様)
躯体条件 断熱仕様 断熱方法 充填断熱(在来工法) 湿式外断熱(在来工法)
断熱材 天井 ロックウール210mm(R=4.0) ロックウール50mm(R=1.3) カネライトフォーム3種
100mm(R=3.6)
ロックウール100mm(R=2.2) ロックウール50mm(R=1.3) 外張:EPS 40mm(R=0.9)
充填:ロックウール100mm(R=2.6)
外張:EPS 50mm(R=0.9)
充填:グラスウール105mm(R=2.6)
床基礎 ロックウール100mm(R=2.2) ロックウール50mm(R=1.3) カネライトフォーム3種
75mm(R=2.7)
開口部仕様*1 アルミサッシ複層ガラス
U=4.65
APW330
遮熱
Low-E複層ガラス
(ガス入)
U=1.48
エルスターX
日射遮熱型
Low-Eトリプルガラス
(ガス入)
U=0.79
玄関ドア D4仕様 U=4.07 D2仕様 U=2.33 K2仕様 U=2.33
外皮性能*3 外皮平均熱貫流率UA[W/m²・K] 0.80 1.01 0.44 0.36 0.87
冷房期平均日射熱取得率 ηA 2.5 3.0 1.5 1.2 2.7
 
エネルギー消費量*2 暖房[GJ / 年] 16.0 20.5 6.2 6.0 6.9
冷房[GJ / 年] 32.4 32.4 4.9 4.8 6.7
一次エネルギー消費量[GJ / 年] 48.5 52.9 51.1 43.8 72.9
  1. 計算に用いた開口部のU値 玄関ドア:建具の仕様に応じた熱貫流率、APW330:自己適合宣言値
  2. 本資料のエネルギー消費量は、建築研究所「エネルギー消費性能計算プログラムVer2.3.1」を使用して算定した値です。目安であり、保証値ではありません。[設備の条件]暖房・冷房設備:主たる居室・その他の居室:エアコン エネルギー消費効率 区分(い)
  3. 外皮性能・エネルギー消費量は、各部位で四捨五入した値を示しているため、各部位の値を足しても合計の値と一致しないことがあります。

高性能住宅を評価する、
国の取り組み

「BELS(ベルス)」という言葉をご存知ですか

「BELS(ベルス)」とは国土交通省が定めた「建築物の省エネ性能表示のガイドライン(建築物のエネルギー消費性能の表示に関する指針)」に基づく第三者認証制度で、簡単にいうと、家の躯体性能をクルマの燃費や性能(低燃費・低排出ガス認定車・燃費基準値○%以上達成)みたいに評価しようという制度です。それだけ建てる会社で性能の違いが分かります。

★★が省エネ基準適合レベル。
★の数 住宅
★★★★★ 0.8 ≦ BEI
★★★★ 0.85 ≦ BEI ≦ 0.8
★★★
(誘導基準適合レベル)
0.9 ≦ BEI ≦ 0.85
★★
(省エネ基準適合レベル)
1.0 ≦ BEI ≦ 0.9
1.1 ≦ BEI

BELSの5段階の星マークのレベル。数値はBEI(資料:国土交通省の資料をもとに作成)

認定証
省エネルギー性能指標(BEI)

省エネ性能法事制度は、販売・賃貸事業者の表示の努力義務(建築物省エネ法7条)と、所有者の基準適合認定・表示(建築物省エネ法36条)の2種類からなります。
法7条には、「建築物の販売・賃貸を行う事業者は、その販売または賃貸を行う建築物について、省エネ性能を表示するよう努めなければならない」という規定をしています。

それはすなわち、「中古市場の価値」につながる家という証明になります。

タナカホームのモデルケース

ここで、タナカホームのモデルケースをご紹介します。このお住まいは「タナカホームの標準仕様」に基づくものであり、ZEHを達成するために特別なことは何もしていません。
タナカホームはこのZEHやBELSという制度が施行される前から、住まいの高性能化に着目し歩んできました。 住まいづくりは何よりも「快適・安心」を優先という理念に基づき、グレードをつけて販売するという考え方ではなく、この高性能住宅を標準仕様とし、住まいづくりを行っています。


ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)

ZEH(ゼッチ)とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略。
住まいの断熱性・省エネ性能を上げること、そして太陽光発電などでエネルギーを創ることにより、年間の一次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)の収支をプラスマイナス「ゼロ」にする住宅を指します。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは?

地球温暖化ガスの排出量削減が世界的な課題となっており、国内においても住宅の省エネルギー化は最重要課題のひとつとして位置付けられています。
そこで、これまでの省エネに加え「創エネルギー」を導入し、自宅で消費するエネルギー量より自宅で創るエネルギー量が多い = ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の暮らしに注目が集まっています。
政府は2020年までに標準的な新築住宅での実現を推進しています。

政府目標

住宅については2020年までに ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を標準的な新築住宅とすることを目指す。
2030年までに新築住宅の平均で ZEHの実現を目指す。

2つの条件を満たすことにより、ZEHと認定されます