木材抜かりのない構造躯体

ドイツは79年、フランスは86年、アメリカは103年、イギリスは141年。
これ何についての年数かご存知ですか?

これは国連の調査によって分かった各国の住宅の平均寿命の年数なんです。
一方で日本の住宅はたったの30年ほど。これほど他の国より寿命が短い要因は一体、どこにあるのでしょうか。

日本の住宅のほとんどは木造で建てられていますが、日本は世界有数の降水量を誇る過酷な多湿地域なのです。
近年は特に雨が多くなり、すっかり東南アジアを感じさせる気候になってしまいました。

そのような環境にも関わらず、何も対策を施さずに木をそのまま使ってしまうと、腐れや虫に喰われるなどの、木が持つ弱点が見受けられます。
しかし、数多く残る歴史的建造物などが証明しているように、木は本来コンクリートや鉄よりも長寿命なのです。

ですが、日本の住宅の平均寿命が他国より著しく短い理由には、「木材の加工処理技術」と「工法・施工」にあります。

長寿命を誇る歴史的建造物と現在の住宅との大きな違いは断熱の有無です。
断熱は中に住む人を快適にしますが、やり方を間違えると建物に多大な悪影響を与えてしまいます。

木の特性を知り、最良の加工処理、最良の施工を行うことで日本の住宅はまだまだ寿命を延ばしていけるのです。

悲しいことに、植林から50年以上かけて製品となる木材の歳月よりも、住宅の寿命が短い国は日本以外に存在しません。

タナカホームは木材の加工処理にとことんこだわり、常に断熱と相性のいい工法・施工の技術を追求し、快適に永く遺せる住まいを提供しています。

優れたモノが地元で揃うことこそ、先進的

現在でも国土の約66%を覆う森林に植林された杉は60年以上が経ち、素晴らしい品質を保ったまま伐採期を一斉に迎えようとしています。

国内最大の杉生産量を誇る宮崎県は植林・伐採・搬送・製材・加工など、木にまつわる産業が昔から定着しており、その能力は折り紙付き。

杉は粘りがあって曲げに強く、外からの力に強い。
杉が持つ特性を存分に発揮できる優れた生産体制が地元で一貫して揃うような地域は滅多にありません。

作り出される良質な木材の中でもタナカホームの木材はさらに厳選されたものを提供しています。
乾式処理された集成材の柱が割れ・収縮が最小なのは、地元の技術と良質な木材の提供に支えられています。


優れた特性を最大限活かすために

使わない理由は、
どこにもありません

なぜ住宅にはコンクリートや鉄よりも、木材が多く使われているのでしょう。
それは木が持つ優れた特性にあります。

木・鉄・コンクリート、3つの異なる素材を同じ重量で強度比較すると、
木は鉄の約4倍の引張強度、コンクリートの約6倍の圧縮強度を誇り、軽くて強い優れた素材です。

通常、地震の力は建物の重さに比例して大きくなるため、重い建物には、より大きな破壊力が加わることになります。同じ大きさの家ならば、鉄やコンクリートの家よりも木材でつくる住宅のほうが地震の影響が少ないのです。

そんな素晴らしい特性を持った木は、古くから住まいの骨組みとして使われてきました。

その優れた特性が再び注目されており、近年、大型建築物への採用も増えています。

出典:北海道立林産試験場報告「木質材料と住宅(その1)」/小林裕昇

乾燥集成材

大きな節・割れなどの欠点を製造工程にて取り除き、小さな節なども分散されるため、高精度が求められる金物工法にも対応可能となりました。
品質もバラつきが少なく、高強度・高精度の構造躯体を支えます。

無垢材

無垢材はそれぞれ異なる性質を持つため、扱いが難しい木材です。
原料となる木が育った年数や環境、乾燥の度合い、木の種類などその違いは千差万別。
この木の性質を理解し、適切に扱える大工さんは現代では数少なくなっています。
無垢材は集成材に比べて反りや割れが出やすい木材で、長年使うと木材や壁にひびが生じたり、床に隙間ができやすくなります。

集成材タナカホーム仕様

木材は根元から木の先まで、使う部位によって強度やしなやかさが異なります。
集成材は性質の異なる部位を切り分けて接着しているため、品質や強度にばらつきがなく、扱いやすいのが特徴です。
木材には水分が含まれていて、長年使うと乾燥して、反りや割れが発生します。
集成材の材料になる小さな木材はよく乾燥されているので、反りや割れが少ない木材です。
木材に反りが出ると、反りに合わせて床や壁が微妙に動き、床に隙間ができたり、壁にひびが入ったりすることがありますが、集成材は木材の形が変わりづらいので、隙間やひびが出づらいのです。


防腐・防蟻腐らせない・寄せ付けないために

大震災の建物倒壊の裏にはシロアリが…

近年、建物や生活に甚大な被害を及ぼす大地震が各地で発生しています。
小規模な地震も活発になっており、防災への意識が年々高まってきました。

地震が起きるとニュースになるのが住宅の倒壊です。
せっかくのマイホームが一瞬にして瓦礫の山に…考えただけで恐怖ですが、この倒壊の原因には日々住宅を脅かす存在が潜んでいます。
それがシロアリです。

防腐・防蟻処理を行ってない住宅は、15年後にはそのほとんどが腐れやシロアリの被害を受けているという調査結果があります。

実際、過去の震災被害における調査で、腐れ・シロアリ被害が発生していた住宅の約90%以上が全半壊、シロアリ被害のなかった住宅の全半壊は約40%未満という報告がありました。

腐れやシロアリの被害を受けてから修復しようとすると、リフォーム以上に莫大な費用がかかってしまいます。

住宅への安心だけでなく、家族を守るという観点から考えても、災害に強い家づくりには新築時の防腐・防蟻対策は不可欠といえます。

出典:日本建築学会近畿支部 1995年兵庫県南部地震 -木造建物の被害-

タナカホームでは、住まいの強度を保つために必要な木材に「加圧注入処理」を施し、安心してすごせる住まいを提供しています。

木材保存処理には大きく2つの方法があります。
木材表面に刷毛やローラーで高濃度の薬剤を塗布する「表面塗布処理」と、管理された工場で注薬缶の中に木材を入れ減圧・加圧処理を行って薬剤を注入する「加圧注入処理」です。

「加圧注入処理」は木材に浸透する量が多くムラが少ないため、明治時代から枕木や電柱に使用され、今日でも世界的に最も多く採用されている処理方法です。

その加圧注入処理には、従来から使用されている湿式(水溶性)防腐・防蟻処理と、乾式防腐・防蟻処理があります。

湿式(水溶性)防腐・防蟻処理

湿式処理は従来から用いられている加圧注入処理です。
大きなタンクの中に木材を入れ、水溶性防腐・防蟻処理薬剤を注入します。
このとき、圧力を掛けることで薬剤の浸透効率を上げていきます(加圧注入処理)。
薬剤が浸透したら注入した薬液を除き、木材を取り出します。木材は湿った状態なので「湿式」処理と呼ばれています。

乾式処理*タナカホーム仕様

湿式処理と工程はほぼ同じですが、乾いた状態で処理されるので乾式処理と呼ばれています。
従来の湿式(水溶性)処理では、薬剤の浸透によって木材の寸法変化が起こりやすいデメリットが有りました。
一方で、乾式処理では水を使用しないことで含水率の上昇による木材の寸法変化や変形などが少なく、木材の品質と精度を維持することが可能です。
湿式(水溶性)処理に比べ時間もコストもかかりますが、腐れやシロアリから家を守り、家の歪みを防ぐには、この乾式処理がベストであると私たちは考えます。

  • 乾燥処理により多少の割れが生じますが、強度・品質に問題ありません。

乾式防腐・防蟻処理*には主に3つの利点があります。

  • 乾式防腐・防蟻処理方法は日本工業規格JIS A 9002の「加圧防腐処理方法」に準じています。
  1. 溶媒に水を使用しないため、木材が膨潤せず寸法変化が少ない。
  2. 木材への浸透性がよい。
  3. 低毒性の薬剤で処理できる。
  • 処理加工は「JIS A 9002 木質材料の加圧式保存処理方法」に準じて行っております。