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読みもの

工法でも商品でもない「パッシブハウス」。その正体は「異常に高い性能基準の塊」!?

タナカホームが標準化している「パッシブハウス」とは?

私たちタナカホームが全力で研究開発し、全棟で標準提案している「パッシブハウス」とはどんなものなのか……地域工務店はもちろん、大手ハウスメーカーでさえこんな家づくりをしている会社はほとんど存在しないため、私たちがいくら「パッシブハウスってすごいんですよ!」と言っても、よくわからないのではないか……という問題に気づいてしまいました。

そこで今回のコラムでは、大前提として「パッシブハウスとはなんなのか?」について、解説をしていきたいと思います。

「パッシブハウス」は工法でも商品でもない

「全棟標準化」という言い方にも原因があるかも知れませんが、「パッシブハウス」を、いわゆるフランチャイズ加盟によって導入する工法や商品だと思っている方が少なからずいらっしゃいます。いや、もしそうなら、私たちもどんなに楽だろうか……とも思いますが、残念ながらそれは誤解なんです。

じゃあ、一体何なのか……というと、1991年、ドイツで生まれた認定制度で、日本の住宅業界の視点や常識に照らし合わせて言えば「異常に高い性能基準の塊」です。

「パッシブハウス」が目指すのは、パッシブ=機械的な機構に極力頼らず、受動的な自然の力を活用して快適で長寿命な住まいをつくり上げること。

基本的には、高度な断熱性、気密性を確保し、熱橋(熱の逃げ道)をなくして、多層構造のガラス窓を使用。太陽の向きなどを計算に入れて、夏の暑さを遮り、冬には温かさを取り入れ、さらに熱交換換気によって常に新鮮な空気を取り込んでいく……これらの仕組みを組み合わせて、暖房がほとんど必要ない家を実現させるのがパッシブハウスの基本的な考え方。それを具体的な数値(非常に高い水準)で実現してはじめて認定が受けられます。

つまり、「基本的な仕組みや性能基準は厳密にあるものの、それを実現する具体的な方法はそれぞれのつくり手が独自に編み出す必要がある」というのが「パッシブハウス」の家づくりの基本。タナカホームでは、独自の研究から「MeTAS(ミタス)」という工法を開発して、みなさまの家づくりを進めています。

「パッシブハウス」の認定は一棟毎に個別で受けるものなので、すべての家がパッシブハウス認定を受けているわけではありませんが、希望があれば当社で認定申請も可能。通常なら申請だけで数百万円かかるところを、無償でサポート(※)しています。
※無償サポートで対応する棟数には限りがあります。

「パッシブハウス」と「パッシブデザイン」の違い

もうひとつ、お客さまを混乱させてしまいがちなのが「パッシブデザイン」という言葉。特に木造の注文住宅をつくる会社でよく使われていますが、この「パッシブデザイン」と、タナカホームが提案している「パッシブハウス」は似て非なるものです。

確かに「パッシブ=機械的な機構に極力頼らず、受動的な自然の力を活用する」という点では共通項も多いのですが、「パッシブデザイン」はあくまでも設計に対する「考え方」あるのに対して、厳密な数値基準で「認定」を受けるのが「パッシブハウス」。ここの違いをご理解いただけたら、もう混乱することはなくなるはずです。

「UA値」や「C値」を超える国際基準

最近、家づくりのご相談にいらっしゃるお客さまから「UA値はどのくらいですか?」「C値はどうですか?」といったご質問をいただくケースが非常に多い状況です。それだけ性能値に対する関心が高まっているとも言えますが、それはあくまでも日本の基準でしかありません。因みに、国際的に見たとき、「日本の住宅性能は数十年は遅れている」と言われているんです。

私たちが「パッシブハウスの家づくり」で基準にしているのは、日本ではあまり知られていない国際規定(ISO準拠)の「ACH値」や「Psi値」「fRsi値」といった、より高度で厳密なもの。

個々の数値については、実際にお会いしたときにご説明する機会もあるかと思いますが、例えるなら、日本の性能基準の測定は平面的な写真を撮って表層をチェックしているだけ。「パッシブハウス」ではレントゲン写真を撮影して内部の熱の出入りまで見極めて逃げ道を塞ぎ、ハイレベルな高気密・高断熱を実現できる。そこが大きな違いと言えます。

……と、いくら文章で語っても、本当に伝わっているかどうか、ちょっと自信がありません。もし私たちの家づくりに少しでも興味を持っていただけたのなら、ぜひ一度、イベントやモデルハウスに遊びにきてください。きっと「なるほど!」と感じていただけるはずです。